花材
ぼけ、べにすもも、モカラ、レナンセラ
花制作 勅使河原 明美 ( てしがわら あけみ )
器の色や質感の美しさ、それを強調するために、花は赤系のみに。開放的な空間に合わせて枝物のラインを生かし、四方正面になるようにいけ、器の周りに立体的な大きな空間を作り出すことで、逆に器が引立つ構成にした。
グラデーションの器から燃え広がるように躍動する枝・花。植物ならではの自然な赤の濃淡。シンプルないけばなと複雑な質感の器が織りなす世界を感じて頂けるように心をこめ、いけた。
器制作 原田 吉泰
平井さんより果実のようなイメージと伺い、形状は胴の張感をもたせた。また高台からの立ち上がりの曲線と、4つに分けたふくらみとのなじませ方が難しかった。極端な浮遊感をあたえず、つぶれたような印象にもならないよう気をつけた。
色は当初オレンジという要望を頂いた後に、平井さんと自社にて話し合って決めた表情。泡のざらっとした質感がその下にあるオレンジ色と白とのグラデーションをより複雑なものにし、いける植物の瑞々しさや色を引き立てていくものに仕上がればと製作した。
器提案 平井 夏光 ( ひらい かこう )
果物のように丸くふくいくとした形の花器をイメージし、盛花、つぼいけも出来る花器にした。窯元様の制作中の花器を見られたことで、花器の厚みや形がはっきりして 色を決める手がかりが出来た。泡立てた釉薬をつける技法を使うことで、 果物のような可愛いぼかしが実現した。